きままにほろり

銀色のシールの貼ったゲームのネタバレ感想ほか、徒然なるままに。

今の大丸の姿の原点は神戸大丸にあり?

今の大丸の店舗形態を2つに分けるとするならば以下になるだろうか。

 

ターミナルデパート型:梅田店、東京店、札幌店(須磨店、芦屋店)

エリア型:神戸店、心斎橋店、京都店

 

どちらの店舗でも館の中にポケモンセンターやハンズなどといったテナントを入れるフロア作りを行っており、今秋にリニューアルした心斎橋店では店舗の6割をテナント型にするという新百貨店モデルの姿を提示した。

商業施設内にテナントとして入居する形ではなく、あくまで百貨店のフロアとして魅せているところが心斎橋店の特徴だろうか。テナントフロアは一般的な百貨店のフロアとは違い、各テナントに間口があることがテナント店舗であることを認識させる。

 

そんな新百貨店モデルの原点に神戸店にあるとしたのには、上のエリア型店舗の存在がある。エリア型店舗とは私が勝手に名付けたもので、百貨店の建物である本館以外の周辺に百貨店と連携した路面店がある店舗とする(詳しくはフロアガイドにある周辺店舗の案内を参照のこと)。

心斎橋店や京都店でも進められているこの取り組みの先駆けが神戸店であり、どうしてそのような展開が始まったのかは以下の記事に詳細が述べられている。

神戸旧居留地ものがたり Vol.1 居留地に新たな息吹を ー 2011年9月号|神戸っ子アーカイブ

 

上意下達の均一ブランドである神戸そごうに対抗した、神戸大丸を軸にした旧居留地周辺の路面店を含めたエリアのブランディングは、神戸店が地域一番店になった理由のひとつではないだろうか。

居留地路面店は本館の改装時にも弾力的に活用され、改装時の一時的な移転先(を含めたテナント移動)も見られた。

 

店舗内の一部テナント化は神戸店における面の広がりが縦に応用させたものと考えると、神戸店の取り組みが原点にあると言えるのではないだろうか。

これからの大丸は面の広がりと縦の広がりの両輪で、これから更に百貨店を中心にどのような街の姿を魅せてくれるのか楽しみである。