「神戸らしい眺望景観の形成のための誘導基準案」への反対意見
まず現在、意見を募集中の誘導基準案というものについてはリンク先を参照してください。私の意見については読んでいただける奇特な方がいらっしゃればどうぞ。
神戸市:「神戸らしい眺望景観の形成のための誘導基準案(ヴィーナステラス)」について皆様のご意見を募集します https://t.co/4A4v2jvXho
— まほん (@express5004f) 2019年7月11日
私は今回の基準案について「建築規制を相次いで制定することによる民間開発への誤ったメッセージ発信の可能性」と「都市景観審議会において本基準案が策定されたことへの疑問」から反対する。
「建築規制を相次いで制定することによる民間開発への誤ったメッセージ発信の可能性」
神戸市は今月に市会において、タワマン規制を軸にした特定区域における土地利用の用途制限を設ける条例を可決したことが話題となった。タワマンが主要駅周辺に建つ首都圏に対する差別化ともいえるが、他の都市にあるような商業利用に対する優遇策などは無くただ規制を設けただけの印象を抱く。これに加えて更に本基準案を策定することは、他の都市(特に福岡市)が規制緩和による再開発を進めているのに対して、規制をどんどん設けることで民間の開発業者に「神戸は三宮等の再開発に積極的ではない」という誤ったメッセージを発信することにならないか非常に危惧している。
つい先日に神戸市における人口減が全国ワースト1であることが発表され、これでは神戸という街の持続性に不安しかない。
「都市景観審議会において本基準案が策定されたことへの疑問」
都市景観審議会は建築物が神戸の景観を阻害するかどうかを検討する審議会であり、その判断基準のひとつとして既にしおさい公園からの誘導基準案が策定されている。
建築物の審議において開発業者が入らないのは理解出来るが、判断基準の策定過程において開発業者が参加していないことについては大きな疑問を抱いている。実際に街の開発に携わる民間業者を加えずに基準案が検討されることは、規制する側による意見の偏りが生じ必要以上の制限を設けることにならないだろうか。
また基準点についても疑問で、しおさい公園とビーナスブリッジを基準点としているが神戸市が推している景観とはいえ、双方の地点は現状で来街者が訪れやすいスポットとして整備されているのだろうか。車を持たない私からはアクセス面からして、どちらもまず夜景として訪れたいスポットとは到底思えない。しおさい公園については最近になり整備されているが、基準点ということが先行してそこにどうやって来街者を誘導するかが後手に回っているということに違和感があり、本当に基準点として適切か疑わざるおえない。
私個人としては規制を乱発するのではなく、民間による開発を促しながら神戸の持続可能な姿を描いていくことが神戸市の担うべき役割だと思うが如何だろうか。
神戸という街の姿について長々と無勉強ながら長々と書き連ねた駄文が、神戸の将来を考える上で前向きになれるものとなればこの上ない幸せである。