きままにほろり

銀色のシールの貼ったゲームのネタバレ感想ほか、徒然なるままに。

ケモノ娘の育て方

チャティという異様に立っているキャラを知って、その中の人(達?)がしているラジオを聴いていて、そのブランドの新作が出るとなれば興味が出るのは必然で。ケモノ娘という題材をどう扱うのか、『とな恋』で知っていたもとみや先生が原画ということでやってみました。

 普通の高校生である主人公が神隠しに遭い、耳と尻尾が付いてしまったケモノ娘を見つけることから物語は始まります。元は普通に町で暮らす女の子だったのが長年、人間と離れた環境に住んでいたことで、言葉がたどたどしく「がお」とか言ったりするので若干のストレスを感じる場合もあるかもしれません。

十数年前に行方不明になった女の子が半獣の姿になって現世に出てきたという妖しさが、主人公の暮らす環境を田舎に設定したことで異質なものに対する周囲の反応のリアルさを妙に際立たせていました。メインヒロインであるケモノ娘、いろはが主人公や幼馴染みの佳菜の助けを借りつつ、周囲に受け入れられるまでの過程を描いています。

 

いろはが人間復帰の過程で主人公に懐いていくのと、同級生である千尋がいろはが失踪する前の幼馴染みでその二人の和解が軸となっています。ですので佳菜は主人公とは“くっついていないだけ”のような仲なので、そういうアクセント的な役割のようでした。いろはの物語として完成していて、佳菜と主人公の関係が深くなったり、千尋が主人公への本心が明かされる…など他のヒロインは深堀りしないままに終わるので、その二人に惹かれてしまうと消化不良で終わるでしょう。この深さだと分岐を設けて二人との物語の先も見たかった…というのはこの作品にとっては、過剰欲求になってしまいまいましょうか(フルプラでで分岐込みで出してくれたら買う)。

システムボイスでチャティのサンプルボイスで笑いました(本編出てこんやんけ)。

 

余談ですが9-nine-の時にも思ったのは、ぱれっとのシステムはバックログの画面から元の画面に戻るという操作に対応していないのですね(音声だけ振り返って次に進みたいというのがやりづらい)。